【ネタバレ有★4】「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」の感想
L.A.の伝説的フォトグラファー「ソール・ライター」 の人生をインタビューで振り返るドキュメンタリー。公開時イメージフォーラムで観たんですが、家で再度見る事が出来て嬉しい!テンポのゆっくりした作品だったので、劇場でちょっと眠くなっちゃって…自宅でリラックスしながら見たかったんですよね。劇場で見たときよりもずっと、しみじみとした感動がありました。
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基本情報
あらすじ
ソール・ライターは1940年代からカラー写真を撮り始め、有名誌の表紙を飾るようになる。しかし、1980年代に写真は商業性が強く求められ始め、彼は表舞台から姿を消す。ところが、2006年に作品集が出版されると、回顧展や出版が続くようになり…。(写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと )
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映画データ
公開:2012年
監督:トーマス・リーチ
上映時間:78分
制作国:イギリス
著名な写真家に迫る!映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』予告編
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感想
★★★★☆(4)あえて名声から距離を置く「人生への慎み深さ」
ソールライターは50年代よりVOGUEなどの一流ファッション誌で活躍していたものの、80年代になって名声から距離を置くように姿を消します。2000年になりドイツのアートブックを得意とする出版社「シュタイデル」から出版された「Early Color」からブームが再燃。この作品では監督がアトリエ兼自宅に通いながら対話を重ねる中で、カラー写真のパイオニアのソールライターの写真が何故こんなにも染みるのか?を静かなトーンで紐解いていきます。
説教臭い&意識高そうなタイトルだったので、情熱大陸っぽい熱い感動があるのかと身構えて(嫌いじゃないけど体力が要る)見始めたんですが、実際はおじいちゃんの家に遊びに行って片付けしながら話を聞いて散歩の後ろを付いていく感じ。ご本人もちょっとシニカルでチャーミング。猫もかわいい。
何が心を掴むのか
過去の栄光や現在のブームに対しても、一貫して淡々とした態度。「幸福は人生の要じゃない、それ以外のすべてが人生なんだ。」という言葉の通り、激しい情動を好まずに求道的な態度をとり続けているけど、その事も決してドラマチックには見せない。そういう姿勢が作品作りにも現れていて、ガラスの反射で「覗いているような」写真、雨雪を通して遠くから「眺めるような」スナップ、構造物を手前に置いて大きく「距離や余白を取る」複雑なフレーミング、重層的な技術をひけらかさない見せ方…ソールライターの写真の慎み深さの奥にあるものに気付いたとき、人は感動するのかなと思いました。
米文学研究者の柴田元幸さんの翻訳も相まって、彼の生活の中で語られる言葉はどれも実感から生まれた言葉で噛み締めたいものばかり。疲れて家に帰ってきたとき、ぼんやり見返したい作品です。
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