【ネタバレ有★4】大笑いの後、背後から銃口を突きつけられることに気付く「ブラック・クランズマン」
第91回アカデミー賞に6部門ノミネート!スパイク・リーの最新作。アカデミー賞でのスピーチも感動的でした(スパイク・リー監督、ついにオスカー受賞。黒人差別や社会問題描く、力強いスピーチに賞賛集まる | ハフポスト)。インスタグラムの広告で予告を見かけて気になったので見てきました~。
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基本情報
あらすじ
ブラック・クランズマン - 映画予告編 スパイク・リー監督最新作
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映画データ
公開:2018年
監督:スパイク・リー
上映時間:2時間16分
制作国:アメリカ
役名 | 紹介 | 俳優 |
---|---|---|
ロン・ストールワース | 1970年代に街ではじめて採用される黒人刑事。電話を通じてKKKへ入会する。 | ジョン・デヴィッド・ワシントン |
フリップ・ジマーマン | ロンのフリをしてKKKに潜入する。表立って表明こそしないものの、ユダヤ人であることを意識する。 | アダム・ドライバー |
デービッド・デューク | KKKの最高幹部。 | トファー・グレイス |
パトリス | ブラックパンサー党の女性幹部。ロンと恋に落ちる。 | ローラ・ハリアー |
感想
★★★★☆(4) 娯楽・批評・風刺のゴールデントライアングル
すごい面白かったです。が、ただ面白かったって一言では終われない作品でした。普通に面白いコメディを見て笑いにいきたい!って気分で映画館へ行くと帰り道に無言になってしまうかも…。「タダでは起きない黒人刑事がKKKを掻きまわすコメディ」には留まらない、現代風刺と批評の切れ味が抜群でした。
フリップが「白人のロン」としてKKKに受け入れられていく様に笑ったし、日常的に行われる差別一緒になって怒ったり、ブラックパンサー党のスピーチに感銘を受けたりもしました。事実に基づいたストーリーなので、黒人(ユダヤ人)差別の歴史を学びながら、映画のお話で終わらずに、ラストシーンは現代に起きた差別事件を映します。
ラストについて具体的に言うと、物語部分の終わりと同時に白人極右集会に反対する人々のカウンターデモに車で突っ込んだ無差別殺人事件の動画が流れます(ニュースの詳細はこちら米南部の極右集会に抗議、1人死亡 州知事は白人至上主義者に「帰れ」 - BBCニュース)衝撃なのが、その後に流されるトランプ大統領のコメント。上記URLからの引用です。
「大統領、悪は名指しを」
トランプ大統領は休暇中のニュージャージーで記者団に対し、「色々な側による、言語道断な憎悪と偏見と暴力の行使を、最大級に」非難すると発言。「憎悪と分断はただちに終わらなくてはならない」、「国を愛するアメリカ人としてひとつにまとまらなくてはならない」と述べた。
しかし大統領が「色々な側」の憎悪と暴力という表現を使い、白人至上主義者と特定しなかったことについて、民主党だけでなく共和党議員からも疑問視する声が上がっている。
これがアメリカの「いま」なんだなという絶望感と、スパイク・リー監督の、決してこの映画を昔の話としてエンタメ的消費をさせないぞという覚悟を見ました。日本にいると遠くのことのように思ったり、名誉白人のような気持ちで眺めたりしがちですが、我々も差別される側なんだよなということも改めて思いを馳せました。
また、脇を固めるKKK地方支部のメンバーの胸クソ演技が素晴らしい。本当にいそうな人たちなんですよね。とある白人夫婦が出てくるのですが、妻にはおそらく大した思想が無いんだけど、血統至上主義の強烈な夫と結婚してしまったばかりにその強さそのものに心酔してしまう…みたいなバックグラウンドも含めて想像できる。KKKメンバーの役者さんたちはよくこの役請けたなあ、デービッドデューク役を演じたトファー・グレイスさんは欝病になってしまったとか…。
余談ですが、KKKの帽子を被って、アフロコーム(アフロヘアー専用のヘアブラシ、黒人を代表するヘアスタイル)を握っている上記ヴィジュアルも風刺が効いてて面白いです。
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