【ネタバレ有★4】どこまでも綺麗な悪い夢。ゴージャスな映像美を味わうなら「The Cell」
昨日は「ザ・セル」をU-NEXTでみました。 
YoutubeでとあるMVを見てこの映画のことを思い出したのでした。
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基本情報
あらすじ
人間の意識に入り込む研究をする心理学者キャサリンに、FBIからある依頼が。それは逮捕された殺人鬼スターガーの意識に入り、彼が監禁した女性の居場所を探し出すというものだった。スターガーの精神世界に足を踏み入れた彼女に、異様な光景が広がるが…。
映画データ
公開：2000年
監督：ターセム・シン
上映時間：107分
制作国：アメリカ
| 役名 | 紹介 | 俳優 |
|---|---|---|
| キャサリン・ディーン | 先進的な医療施設キャンベルセンターで働く小児精神科医。人の夢の中に飛び込むカウンセリングをしている。 | ジェニファー・ロペス |
| ピーター・ノヴァク | カールの捜査を担当しているFBI捜査官ピーター | ヴィンス・ヴォーン |
| カール・スターガー | 猟奇的な連続殺人犯。特殊性癖有り。誘拐した女性をどこかに拘束したまま昏睡状態にでセンターに運び込まれる。 | ヴィンセント・ドノフリオ |
| カール・スターガー（少年時） |
カールの夢の中に飛び込んだ際に登場する良心としてのカール。幼少期に父親から壮絶な虐待を受けている |
ジェイク・トーマス |
| ほか |
感想
★★★★☆（4）
石岡瑛子さんの衣装という触れ込みに惹かれて見に行った記憶があります。
瀕死の連続猟奇殺人犯・カールの夢（精神世界）の中に飛び込んで、どこかに軟禁されている最後の1人の居場所を探る、、というありがち風なストーリーなのですが、その飛び込んだ先、夢の世界が美しい。カール（や主人公キャサリン）の心理状況や精神的な力関係によって、衣装や世界、色合いが変化しているのが感じ取れます。
途中カールの精神世界から返れなくなったキャサリンを助けに、ピーターがカールの中へダイブするのですが（1人の人間の精神世界に、2人がダイブして大丈夫なのか？という疑問はさておき）、その際「腹を割いて中身をひっぱり出してギャー」的なグロ表現があるので苦手な方には勧められないかも。とはいえ夢の中のこと、という前提があり、何が起きても美しさが先に立つので、そんなに怖い感じでもない、と思います。
始めて見た時は悪夢の理不尽で支離滅裂で不安な感じを映像化すると、こんなにアーティスティックになるんだなと感激しました。でも今見ると、馬が輪切りにされるシーンはダミアン・ハーストのオマージュだな～とか、色々な発見がありました。悪夢的な悪夢の表現はマシュー・バーニーのクレマスターの世界っぽさもあるし、悪夢の王として君臨するカールは暗黒舞踊のダンサーみたいにも見える。あくまでも身体は箱で、脳を行き来する、みたいなシチュエーションはGHOST IN THE SHELL（攻殻）っぽさもちょっと感じるかな。それでもあまり物知らずな自分には本当に衝撃的な美しさだった事を思い出しました。
今見るとCG技術（当時は新しく感じたと思う、変だとは思わなかったので）が気になるとか、夢の世界へのダイブと事件解決が直結してないとか（現実パート、雑さがある）、色々気になる部分はあるんですが、それでも圧倒的な夢のシーンは一見の価値あり！だと思います。
ばったり出会ったアイドルのPVがそれっぽかった
最近Youtubeで見た、乃木坂46の「サヨナラの意味」というMVが、この映画のオマージュ風、と思ってTheCellのことを思い出したのでした。
これの5：10くらいから始まる儀式での背中と一体化した赤い衣装（＆演出）と
と、
これ。
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